クコの葉の糖尿病予防・改善効果

本州・九州・沖縄・朝鮮・中国と、広く分布していて、低地の土手や溝に生えている植物の葉。秋になるとなる赤い実は、杏仁豆腐の添え物として有名です。クコの葉を使ったお茶は、高血糖や高血圧といった生活習慣予防を改善する漢方薬として長く親しまれています。

クコの葉を飲んで
血糖値が下がった事例

他の材料も含まれていますが、クコの葉入りのお茶を飲んで血糖値が下がった事例を紹介します。

コンビニのおにぎりや弁当が好きな男性

コンビニ弁当ばかり食べている男性

コンビニのお弁当やおにぎりが中心で、野菜を食べない生活をしている男性にクコの葉茶を試してもらいました。飲み始める前の食後血糖値は、134mg/dL。糖尿病予備軍の数値である140mg/dLは超えていませんが、日によっては超えていそうな様子です。毎食お茶を飲んだところ、1週間後の数値は104mg/dLまで改善という結果になりました。

ラーメンが主食な男性

ラーメンが主食の男性

こちらはラーメンを頻繁に食べる男性の血糖値変化。クコの葉茶を飲み始める前は169mg/dLと、立派な糖尿病予備軍でした。普段の食事にお茶をプラスして1週間経った頃の数値は、130mg/dL。まだまだ高めではありますが、糖尿病予備軍から脱出することに成功しています。

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クコの葉が糖尿病予防・改善に
おすすめの理由

クコの葉にはビタミンB1とB2が豊富に含まれていて、食事で摂取した糖質をどんどんエネルギーとして消費できるように促してくれます。血糖値を下げる働きのあるインスリンと同じような働きをし、サポートしてくれるイメージです。血糖値の上昇はもちろん、肥満予防にも効果を発揮します。

また、ベタイン・ルチン・ビタミンCなども含まれているため、高血圧症への効果も期待できます。血液中の糖濃度の上昇により血管が傷つくと、高血圧になりやすい傾向にありますが、クコの葉を摂取することで糖尿病・高血圧どちらの予防にもつながります。

クコの葉の健康効果とは

抗酸化作用

クコの葉にだけ含まれている種類のタンニンが酸化還元作用を持っていて、活性酸素による細胞の損傷を防いでくれる効果があります。糖尿病になると血中の糖濃度が上がり、活性酸素が発生しやすくなるので、そのまま放置すると血管がボロボロになっていきます。活性酸素の働きを抑制してくれるタンニンの作用によって、糖尿病の症状でもある神経障害や皮膚の乾燥の予防になります。

血流を改善

ルチン・ヘスベリジンといった成分には血管を強化する働きがあり、血流の正常化を助けてくれます。血中のコレステロールを下げ、動脈硬化を予防する働きも。血糖値の上昇による血管へのダメージが緩和されるため、心筋梗塞や脳梗塞を予防することにもつながります。

美肌効果

ビタミンCがたっぷり含まれているので、肌の健康にも効果的。抗酸化作用と相まって、エイジングケア効果を高めてくれます。皮脂分泌の抑制や皮膚弾力の向上により、毛穴が気にならない肌に。肌を強くすることで、紫外線からのダメージも抑制してくれるため健康的な肌をキープできます。

クコの葉に含まれる成分・栄養素

ベタイン

アミノ酸の一種であるベタインが含まれています。ベタインは、肝機能を高める効果・血流促進効果・胃の健康を保つ効果・肌や髪の保湿効果などが得られる成分。脂肪肝作用や血圧降下作用が認められているため、肝硬変や高血圧などの生活習慣病の予防効果もあるとされています。

ビタミン

ビタミンA・B郡・Cが豊富に含まれています。ビタミンAは、目の粘膜を強くし、肌を乾燥や紫外線ダメージから守ってくれるのが特徴。ビタミンB郡は、糖質・脂質・タンパク質の代謝をサポートするビタミンを多く含み、代謝を上げることで血中の糖濃度を下げる効果が期待できます。ビタミンCは、コラーゲンの生成に関わり、美肌作りに欠かせないビタミンで、ビタミンA同様に抗酸化性の高いのが魅力です。

カリウム

ミネラル成分であるカリウムが豊富に含まれていて、血管内に過剰に増えたナトリウムを調整してくれる作用があります。血中のナトリウムを薄めるために血液量が増える心配がなく、高血圧の抑制に繋がります。

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クコの葉のおいしい飲み方

市販のクコの葉を利用して飲むのが簡単かもしれません。茶葉5gほどを約800㏄の水と一緒に急須に入れます。急須に火をかけ、沸騰したらとろ火にして5分待機。その後、火を止めて湯呑に移していただきましょう。独特の風味がありますが、苦みや渋さはなく飲みやすいと評判です。風味が気になる方は、はちみつやレモンを入れても美味しくいただけます。

クコの葉の副作用・注意点とは

ベタインは月経の促進や妊娠中絶作用があるとも言われているので、女性は過剰摂取にならないように注意しましょう。さらに脂溶性があるビタミンAが多く含まれており、体内に大量に溜まっていくと毒性を持つことがあります。一度に大量に飲むのは控えましょう。