ギムネマ・シルベスタは、インドや東南アジアなど亜熱帯地域に自生するガガイモ科のつる状多年草です。昔からインドの伝統医療で使われ、糖尿病、利尿、健胃、強壮によいハーブとして、現在も利用されています。
他の材料も含まれていますが、ギムネマ・シルベスタ入りのお茶を飲んで血糖値が下がった事例を紹介します。
お酒が生活の一部となっている男性。食後2時間後の血糖値が174mg/dLと、立派な糖尿病予備軍です。普段の食事・お酒はそのままで、ギムネマ・シルベスタ入りのお茶を飲む生活を送ってもらったところ、1週間後の血糖値が98mg/dLに!大幅に数値が改善されました。
週8ラーメン生活を送る男性の食後血糖値を計ったところ、169mg/dLと高い数値を叩き出しました。それから1週間、食事と一緒にお茶を飲んでもらいました。すると結果は130mg/dLに。ギリギリですが、糖尿病予備軍の数値を抜け出すことができました。
ギムネマ・シルベスタには、血糖値の上昇を抑える働きがあります。ギムネマ・シルベスタに含まれる「ギムネマ酸」は、小腸内にある糖を吸収する穴(レセプター)を防ぐことでその吸収をブロックし、食後の血糖値の上昇を抑えてくれます。これにより、上昇した血糖値を下げるために膵臓から分泌されるインスリンの量も少量で済むため、膵臓の負担も軽減します。さらに脂質の吸収も抑えてくれるため、脂質異常症の予防や改善にも繋がります。インドでは伝承医学の『アーユルベーダ』でも取り上げられていて、糖尿病の民間医療としても広く使用されています。
ギムネマ・シルベスタのもつ最大の効能は、糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑えてくれる点です。強引に下げるのではなく、吸収を抑えることで食後に血糖値が急上昇するのを予防します。食後高血糖になると、血管の壁が傷ついたり、膵臓に負担がかかったりするため、心筋梗塞や脳卒中などの大病リスクが上がってしまうのです。
食事とともにギムネマ・シルベスタを摂取することで、小腸からの糖分の吸収が抑制され、肥満や糖尿病の予防に繋がると言われています。
ギムネマ・シルベスタは味覚細胞にある"甘み"を感じる部分の働きを抑制する作用もあります。葉を噛むと数分で甘味を感じなくなる特性があるので、食欲を減らす効果があります。また、回復するのに1時間以上かかるため、甘みのある食べ物を食べたい意欲が低下し、ダイエットにも繋がります。
ギムネマ・シルベスタの主な成分は「ギムネマ酸」です。ギムネマ酸はブドウ糖と似た構造のグルクロン酸をもつ配糖体で、このグルクロン酸が舌の甘味を感じる部分と結合するため、舌の感覚の甘味を感じる部分の働きを抑制させるのではないかと言われています。
またギムネマ酸は小腸から糖分の吸収を抑制。血糖値が低下し、インスリンの分泌が少なく済むため、膵臓への負担が軽減されます。急激に血糖値を下げるわけではないため、低血糖になるリスクは少ないのです。さらに糖分の吸収が阻害され、未消化になった食物が食物繊維と似た働きをするため、便秘の解消も促してくれます。
ギムネマ・シルベスタの摂取方法の1つとして、お茶として飲むことがおすすめです。ティーパックとして販売されているため、手軽に摂取することができます。他のお茶と比べてギムネマ・シルベスタのお茶は苦味があるため、他のお茶などとブレンドして飲むと飲みやすくなりますよ。
ギムネマ・シルベスタを摂取するときの副作用として大きなものは特にありません。しかし、ギムネマ・シルベスタには血糖値を下げる効果があるため、元々血糖値の低い人は低血糖にまでならないよう注意しましょう。また、ギムネマ・シルベスタを摂取しすぎるとお腹が張る感覚やガスが溜まるといった状態になる場合があります。その場合も1ヶ月程度で治まるため心配しなくても問題ありません。
ギムネマ・シルベスタには糖質の吸収を抑制する効果と同時に、鉄の吸収を抑制する効果もあると言われています。過剰に摂取をしてしまうと、眩暈やふらつきなどの鉄欠乏性貧血の症状が現れる場合があるので、適度な摂取を心がけてくださいね。