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糖尿病予備軍から脱出する方法Ⅰ
「運動療法」

二木昇平(ふたきしょうへい)医師

二木皮膚科院長・虎の門診療所副院長。漢方専門医として健康食品による糖尿病予防について各種メディアで情報発信を行なっています。健康的に糖尿病を改善する情報をまとめるために、今回二木医師に監修をお願いしました。

運動の糖尿病予防効果とは

無理なく長期間続けることでインスリン抵抗性を改善してくれる運動療法。筋肉量が増えることで、ブドウ糖の消費が高まり、インスリンの効果も高まります。インスリンの効果が高まることで血糖値も下がりやすくなるので、食事療法とあわせて糖尿病治療の基本として行なわれています。運動することで実際にどのような変化が表れるのか見ていきましょう。

運動による血糖値の変化

ウォーキング・ジョギングをした場合

年齢関係なく取り入れやすい運動として知られる、ウォーキング・ジョギング。道具も必要ありません。ウォーキングの場合、1日1万歩(7~8km)を目指すのがベスト。ジョギングなら、週に12km(1日2km程度)からでも、続けることで効果が期待できます。

5日間ジョギングをできるだけ生活に取り入れるように過ごし、その前後の血糖値を測定してみました。結果は106mg/dLから107mg/dL。数値にはほぼ変化が見られませんでした。期間が短かったのかもしれません。

ウォーキング前の血糖値
ウォーキング後の血糖値

ウォーキング・ジョギングでの
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フィットボクシングをした場合

遊び感覚で運動できる、Nintendo Switchのゲームソフトです。家で出来るので外に出る必要がなく、続けやすいのが特徴。ダイエットを成功させている人も大勢いてゲーム世代の若者だけでなく、運動不足が気になる中年層にも人気を集めています。

5日間フィットボクシングをするように心がけ、その前後の血糖値の変化を計測してみました。結果はほとんど変化なし。運動療法での即効性はあまり期待できないようですね。

フィットボクシング前の血糖値
フィットボクシング後の血糖値

フィットボクシングでの
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運動による糖尿病予防・改善は
根気が必要

運動の効果を高めるために大切なことは継続です。しかし、これまでに運動習慣を取り入れてこなかった人は、急に運動をはじめるのは難しいかもしれません。はじめは張り切っていたけど、結局続けられなかったという失敗はよく目にします。血糖値を下げるために分泌されるインスリンの量は加齢と共に減少していくため、必然的に年々糖尿病のリスクは上昇傾向。運動での予防に本気で取り組むなら、毎日の習慣にして生涯にわたって続けていく必要があるのです。

糖尿病は合併症を伴うと命の危険がある病気です。美味しいものを食べ続け、自分を甘やかし続け、糖尿病になってスッと死ねたらまだ幸せかもしれません。しかし、命はあっても目が見えなくなったり、足がなくなったり、2日に1回人工透析を受けて4時間もベッドにくくりつけられる日々を過ごす未来が待っている可能性もゼロではないのです。今のうちから、糖尿病予防に向けた習慣を日々に取り入れていきましょう。