荻野愛(おぎのあい)
東京家政大学栄養学科卒業の管理栄養士・フードコーディネーター。「簡単で美味しくからだに優しい」をテーマに数多くのレシピ提案・栄養コラム執筆を手掛けています。生活習慣病に効果的な食事の普及にも力を入れている荻野愛さんに、糖尿病に効果的なレシピを提供いただきました。
カツオは昔から日本人に親しまれている魚のひとつです。春から夏にかけての「初ガツオ」は脂が控えめでさっぱりとしながらも、中性脂肪を低減させる作用のあるDHA・EPAといった多価不飽和脂肪酸や良質のたんぱく質、ビタミンB群、セレンなどを豊富に含んでいるのが特徴。糖尿病予防の食事におすすめの食材です。
糖尿病予防として積極的に食べたいカツオの簡単レシピをご紹介します。
エネルギー:90kcal/糖質:4.2g/食塩相当量:1.0g
カツオの旨味たっぷりのつみれ汁です。しょうがを加えたつみれなので、魚のにおいが苦手な人にもおすすめできます。長ネギの緑色の部分は糖尿病予防に働くビタミンやミネラルが多いので残さず使いましょう。レシピでは米みそを使っていますが、糖質が気になる場合には豆みそを使ってみるのもおすすめです。
下準備…小松菜を下茹でしておく。だし汁を作っておく。
1:長ネギの1/3を小口切り(仕上げ用)、残りをみじん切り、下茹でした小松菜は3cm位に切っておく。
2:カツオを包丁でたたき、ミンチ状にしたら、みじん切りの長ネギと【A】混ぜ合わせる。
3:鍋にだし汁を煮立たせ、2を一口大に丸めて加える。弱めの中火位で火を通す。
4:つみれに火が通ったらみそを溶き入れて調味する。
5:火を止めた後に小松菜を入れて少し温めてから器に注ぎ、仕上げに小口切りの長ネギを散らして出来上がり。
※使うみその種類によって塩分が異なりますので、量を調節してください。
エネルギー:168kcal/糖質:1.5g/食塩相当量:0.8g
春から夏にかけてのさっぱりとしたカツオはカルパッチョにぴったり!このレシピでは、和の香味野菜をたっぷり使って爽やかな和風仕立てのカルパッチョに仕上げています。
1:みょうがと青じそは千切り、長ネギは繊維に沿った千切りにして氷水につけておく。
2:【A】を混ぜ合わせておく。
3:皿にカツオをのせたら、2を全体に回しかけ、その上に1を盛りつけて出来上がり。
カツオは、日本人に特に親しまれている魚のひとつです。中性脂肪を低減させる作用のあるDHA・EPAを採りながら、たんぱく質やビタミンも豊富に摂取することができます。こうした糖尿病に良い食材を意識すると共に、バランスの良い食事を続けていきましょう。
ただし、自炊をしてこなかった人だと、毎日栄養バランスを考えた食事を続けることが難しいケースもあるかもしれません。そんなときには手軽に生活に取り入れられる「健康茶」を選ぶのもおすすめです。