荻野愛(おぎのあい)
東京家政大学栄養学科卒業の管理栄養士・フードコーディネーター。「簡単で美味しくからだに優しい」をテーマに数多くのレシピ提案・栄養コラム執筆を手掛けています。生活習慣病に効果的な食事の普及にも力を入れている荻野愛さんに、糖尿病に効果的なレシピを提供いただきました。
食後の血糖値上昇を緩やかにする食物繊維をたっぷりと含むきのこは、食後の血糖値スパイク予防が期待できます。また、低カロリーなので、「もうちょっと何か食べたい…」という時にもおすすめ。積極的に糖尿病予防の食事に取り入れたい食材です。
糖尿病予防として積極的に食べたいきのこの簡単レシピをご紹介します。
エネルギー:67kcal/糖質:2.6g/食塩相当量:1.4g
豊富な食物繊維の他、きのこ類の中でトップクラスのカルシウム含有量を誇るきくらげを使ったレシピです。血糖値高めの人では、ミネラル不足の傾向が高いといわれていますので、カルシウムなどのミネラルも意識して摂るようにしましょう。卵や小松菜、タケノコと合わせることで、食感も楽しめるのがポイントです。
1:生きくらげは一口大、小松菜は3cm位、タケノコの水煮は細切りに切る。
2:鍋に水300㏄を入れて煮立たせ、1と【A】を加える。
3:水大さじ1で溶いた水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
4:溶き卵を回し入れ、仕上げにごま油を加えたら出来上がり。
エネルギー:412kcal/糖質:50.4g/食塩相当量:2.2g
クリームリゾットは通常生クリームを使うため、高カロリーになりがちですが、このレシピでは生クリームのかわりに良質なたんぱく質を含む豆乳を使ってカロリー控えめに仕上げています。きのこの旨味たっぷりのクリームリゾットに、ビタミンCたっぷりの爽やかなレモンを効かせた一品です。
下準備…麦飯を炊いておく
1:しめじは小房に、しいたけとエリンギは薄切り、ベーコンは5mm位の細切りにする。
2:フライパンにバターを熱して1を炒め、きのこ類に火が通ったら麦飯を加えてさらに炒める。
3:2に【A】を加えて15分程度静かに煮る。
4:火を止めたらチーズ、レモン果汁、塩、こしょうで味を調える。
5:千切りにしたレモンピールを添えて出来上がり。
※ブイヨンは水200㏄に顆粒コンソメ大さじ1/2を溶かしたものを使っています。
※麦飯は米:押し麦=2:1の割合で調理していますが、好みに合わせて調整してもよいでしょう。
食物繊維が豊富なきのこは、血糖値スパイク予防におすすめ。料理に取り入れやすく満腹感もあるので、栄養素の面でもダイエットの面でもおすすめの食材です。しかし、糖尿病に良い食材を意識すると共に、バランスの良い食事を続けていきましょう。
自炊をしてこなかった人だと、毎日栄養バランスを考えた食事を続けることが難しいケースもあるかもしれません。そんなときには手軽に生活に取り入れられる「健康茶」を選ぶのもおすすめです。