荻野愛(おぎのあい)
東京家政大学栄養学科卒業の管理栄養士・フードコーディネーター。「簡単で美味しくからだに優しい」をテーマに数多くのレシピ提案・栄養コラム執筆を手掛けています。生活習慣病に効果的な食事の普及にも力を入れている荻野愛さんに、糖尿病に効果的なレシピを提供いただきました。
糖尿病の予防で大切なのは、「自分に合ったエネルギー」の範囲で「バランスの良い食事」を「習慣にすること」です。特に、食物繊維や抗酸化作用をもつ食材を積極的に食生活に取り入れることは、血糖値のコントロールはもちろん、糖尿病以外の生活習慣病の予防にも役立ちます。さらに重要なポイントは、継続すること。1日だけ栄養バランスを整えても効果は期待できません。毎日続けられるよう、無理なくつくれる環境も整えていきましょう。
赤たまねぎは、普通のたまねぎに比べ抗酸化作用をもつポリフェノールを多く含んでおり、加齢や生活習慣による細胞の酸化から体を守るのに役立つとされています。また、辛味成分のイソアリイン、抗酸化作用をもつグルタチオン酸、ポリフェノールの一種ケルセチンが組み合わさると、血糖コントロール効果が高まるため、糖尿病の予防におすすめの食材です。
高たんぱく・低カロリーの鶏むね肉の南蛮漬けです。赤たまねぎの入った南蛮酢でさっぱりと食べやすく仕上げています。
様々な食感が楽しめるサラダです。使用するドレッシングは、好みのものでOK。カロリーが気になる場合には、ノンオイルのものを選ぶとよいでしょう。仕上げに黒こしょうを使うことで風味が増し、控えめのドレッシングでも味わい深く仕上がります。
「レッドオニオン(赤玉ねぎ)」の
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アボカドに多く含まれる不飽和脂肪酸は、糖の吸収を緩やかにすることで、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。
ポキはハワイのローカルフードです。マグロを使用することで、アボカドの不飽和脂肪酸と、マグロのDHAやEPAによる血糖コントロール効果が期待できます。
アボカドは少し加熱すると、クリーミー感が増し意外とおいしく食べることができます。アボカドを加えることでマイルドな酸辣湯(サンラータン)に仕上げており、やみつきになるあったかレシピです。
オクラのネバネバは食物繊維の一種によるものです。食物繊維は糖の吸収を緩やかにする働きがあり、急激な血糖値上昇を防ぐのに役立ちます。
高たんぱくで大豆の1.5倍の食物繊維を含む納豆にオクラを混ぜ合わせるだけの簡単レシピです。ごはんにかけるのもおいしいですが、トーストのせもぜひお試しください。
マンネリ化しがちな冷ややっこをアレンジしました。オクラ、ナメタケ、大根おろしで食物繊維たっぷりボリューム感のあるレシピです。
トマトに多く含まれているリコピンは、高い抗酸化作用で体内の活性酸素を除去し、インスリンの働きを促すことで、食後の血糖値上昇を抑えるのに役立ちます。
リコピンをたっぷり摂取できるだけでなく、野菜の食物繊維と酢を組み合わせることで、より効果的に血糖値の上昇を抑えられるのがポイントです。ミニトマト以外にもお好みの野菜を入れると見た目もきれいで、おいしく作ることができます。
トマトは加熱すると甘味が増しておいしくなります。豚肉で包むことでトマトのおいしさを閉じ込め、ボリュームがありながらもヘルシーな肉料理に仕上げています。
ビタミンA・C・Eの働きで抗酸化作用があるパプリカは、サラダや炒め物の素材としても取り入れやすいので、手軽に糖尿病の予防・対策として取り入れることができます。
カツオは、日本人に特に親しまれている魚のひとつです。中性脂肪を低減させる作用のあるDHA・EPAを採りながら、たんぱく質やビタミンも豊富に摂取することができます。
食物繊維が豊富なきのこは、血糖値スパイク予防におすすめ。料理に取り入れやすく満腹感もあるので、栄養素の面でもダイエットの面でもおすすめの食材です。